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7月1日より、東京電力パワーグリッド・九州電力の調整力としてDRサービスを開始

2018年07月02日

エネルギー事業を展開する株式会社エナリス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林昌宏)は、東京電力パワーグリッド株式会社(以下、東京電力パワーグリッド)および九州電力株式会社(以下、九州電力)が公募した、2018年度を対象とする調整力※1(電源I’厳気象対応調整力)を落札したことに伴い、2018年7月1日より、アグリゲーターとして、電力需給逼迫時におけるディマンドリスポンス(以下、DR)サービスの提供を行います。

DRとは、電気の供給状況に応じて電力ユーザー(需要家)が電気の消費パターンを変化させ、需給バランスを保つことをいいます。電力ユーザーは、一般送配電事業者等からの要請に応じて節電等を実施し、購入電力量を抑制します。抑制に成功した場合、抑制量に応じた報酬を得ることができます。
DRは、非効率なピーク電源を不要にし、将来的な発電容量の適正化と、安定した電力供給や調整コストの低減に寄与する仕組みとして期待されています。

当社は、多数の電力ユーザーを束ね、抑制量を集約して一般電気事業者等へ提供するアグリゲーターとして、DRに関わる実証事業を行ってきました。また、ネガワット※2取引が開始となった昨年度は、今年1月に関東地方で発生した大寒波の際の対応等を通じ、実サービスの経験を積んできました。今年度は、サービスの提供エリアを拡大するとともに、VPP※3実証事業のノウハウを生かし、蓄電池を遠隔制御して調整力として活用する新たな取り組みもはじめます。

エナリスでは、私たちの周りにある多様な電気を効率的に活用し、自由に融通し合う、“分散型エネルギー社会※4”への転換を目指し、VPP実証事業やブロックチェーン実証などのさまざまな取り組みを行っています。DRサービスもその一つとして、今後も積極的に推進していきます。

※1)電力の安定供給維持のために、電力の過不足調整に使用する電力のこと。

※2)電力ユーザーの節約等によって余った電力(節電分)のこと。発電したことと同等にみなされる。

※3)高度なエネルギーマネジメント技術により、電カ網上に散在する再生可能エネルギー発電設備や蓄電池等の蓄エネルギー設備等、電力ユーザー側のエネルギーリソースを統合的に制御し、あたかも一つの発電所のような機能を仮想的に構成したもの。

※4)太陽光や風力といったクリーンエネルギーをはじめ、個人が所有するエネファームや電気自動車など、比較的小規模で地域に点在しているエネルギーを効率的に活用し、利用者同士が自由に電気を融通し合うエネルギー社会のこと。

システム概要

※ご参考:電源I’厳気象対応調整力 公募概要

東京電力パワーグリッド 九州電力
募集方法 競争入札による調達を実施 競争入札による調達を実施
募集容量 34万kW 31.8万kW
対象期間 原則、平成30年7月1日から平成31年3月31日まで 原則、平成30年7月1日から平成31年3月31日まで
募集要綱
(URL)