新丸ビルへの再生可能エネルギーによる電力販売のお知らせ

2014年03月31日

「木質バイオマス、バイオガス、太陽光発電でまかなう低炭素電力」～震災復興、循環型社会、自産自消の実現をサポート～

株式会社エナリス（本社：東京都足立区　代表取締役社長：池田元英　以下「エナリス」）は、三菱地所株式会社（本社：東京都千代田区　代表取締役社長：杉山博孝　以下「三菱地所」）と新たな電力契約を締結し、本年4月1日より新丸の内ビルディング（以下「新丸ビル」）の契約電力の約半分を木質バイオマス発電・バイオガス発電・太陽光発電でまかなう低炭素電力販売を行うこととなりましたのでお知らせいたします。

この度エナリスは、三菱地所と新丸ビルにおける電力代理購入サービス契約を締結し、一般電気事業者と新電力による部分供給スキーム ※1を活用し、契約電力の約半分に相当する電力を再生可能エネルギーで販売します。

エナリスの電力代理購入サービスは、経済合理性、環境合理性、社会合理性の観点から需要家のニーズに合わせて最適な電源の選択肢をご提供することをコンセプトに掲げていますが、本件はその象徴的な案件であると認識しております。

今回新丸ビル向けに供給する再生可能エネルギーは、以下により構成されています。

株式会社ウッティかわいが岩手県宮古市に建設した木質バイオマス発電
バイオエナジー株式会社が丸の内エリアの三菱地所所有のビルなどから排出される食品廃棄物から発電を行うバイオガス発電 ※2
三菱地所がちばリサーチパークに設置した太陽光発電

これらの電源は環境負荷の低減に加え、「震災復興支援」、「循環型社会の構築」、「自産自消によるエネルギー効率の向上」に貢献できる電源となっております。また、本電源は2015年度から運用開始が予定される東京都環境確保条例・排出総量削減義務「第2計画期間」における「低炭素電力 ※3」に認可される見込みです。

新丸の内ビルディング-スキーム図

なお、ウッティかわいのバイオマス発電所は、東日本大震災後に政府によって予算付けされた復興関連事業の中で、唯一のバイオマス発電事業です。エナリスは本事業に対し企画・検討段階から関与してきました。このような震災復興に対して特別な意味を持つバイオマス発電の電源を、日本を代表するオフィスビルである新丸ビルに供給する役割を担えることは、非常に意義のある事業としてとらえております。

エナリスは今後も、ユーザーである需要家に代わって最適な電力を調達することで、再生可能エネルギーの有効利用、エネルギーの地産地消、それらを通じた電力利用の効率化を支援してまいります。

※1 1つの需要家に対して、2つの電力会社（例えば新電力と一般電気事業者）が電力の供給を行うこと。
※2 新丸ビルへの供給に向け、最終調整中。
※3 事業所の「低炭素電力の供給事業者」選択行動を促すために東京都環境局が新たに設ける制度。本制度を活用することにより、事業者はCO2排出係数の小さい低炭素な電源を選択することで、エネルギー使用量を削減せずに、CO2排出量を削減することが可能となる。

【新丸ビルの契約電力の内訳並びに使用イメージ】

新丸の内ビルディング-使用電力

【今回新丸ビルが導入する再生可能エネルギーの特徴】

＜木質バイオマス発電＞

発電事業者	株式会社ウッティかわい（岩手県宮古市川井第6地割35番地）
発電開始	2014年3月
発電概要	間伐材及び製材端材を燃料とした木質バイオマス発電。岩手県内の被災した製材工場から燃料チップを購入することで、震災復興の促進をはかる目的で創設された「木材加工流通施設等復旧対策事業」による補助金交付が決定。震災復興支援事業によるバイオマス発電では唯一の事業。

＜バイオガス発電＞

発電事業者	バイオエナジー株式会社（東京都中央区新川2丁目9番9号 SHビル 4F （株式会社市川環境エンジニアリングの子会社）
発電開始	2006年4月
発電概要	食品廃棄物を分解し、メタンガスを主成分とするバイオガスを回収。そのバイオガスをガスエンジンで発電
その他	市川環境エンジニアリングに丸ビル他の一般・産業廃棄物の収集運搬・処理業を委託

＜太陽光発電＞

発電事業者	三菱地所株式会社
発電開始	2013年7月
発電概要	ちばリサーチパークの三菱地所(株)所有地において、再生可能エネルギーの利用を通じた環境貢献としてメガソーラー発電所を建設

新丸の内ビルディング