アグリゲーターとして需給調整市場三次②で初約定~実証実績を踏まえ、商用での実運用を開始~
2023年10月24日
株式会社エナリス
株式会社エナリス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:都築実宏)は、アグリゲーターとして、2023年10月22日に需給調整市場三次調整力②ではじめて約定したことをお知らせします。23日の実需給日は、出力変化を基準値に保つ「0kW指令」に従うことにより、電力系統の需給調整に貢献しました。
エナリスはこれまでに、厳気象時の突発的な電力需給ひっ迫に対応する電力を公募する「電源Ⅰ´」にアグリゲーターとして参加し、お客さまと連携して調整力を供出する仕組みを構築してきました。また、アグリゲーションによって創出する供給力を提供することにより、容量市場にも2020年度の第1回目から参加しています。今回の参入によって、容量市場および需給調整市場という両市場への電力供出の商用実績を得たことになります。
「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて再生可能エネルギーの導入が加速しています。一方で、発電量予測と実績にズレが生じやすい再生可能エネルギーを主力電源化するには、再生可能エネルギーによって生じる誤差を素早く、効率的かつ経済的に補完する調整力の必要性が高まっています。
「需給調整市場」は、2021年4月に開設されました。三次調整力②は、特に再生可能エネルギーの予測誤差を埋めるための調整力を募集する市場で、毎日12~14時の間に翌日取引分の入札が行われます。実際に予測誤差の発生が見込まれて一般送配電事業者から電力供出の要請が出た場合、45分以内にポジワットもしくはネガワットによって電力を3時間以上供出する必要があります。
アグリゲーションによる需給調整市場への調整力供出は、これまで所有者のためだけに使用されてきた分散型電源を、社会全体で有効に活用し、経済的かつ効率的に調整力を確保する新しい取り組みです。
エナリスは、需給調整市場への参画を、再生可能エネルギー主力電源化時代の電力の安定供給を支える一手段として重視しており、事業活動であると同時に社会課題の解決に貢献する「サステナビリティ活動」の一つと捉えて推進しています。
エナリスは、需給調整市場への積極的な参加を通じて再生可能エネルギー主力電源化と電力の安定供給の両立を推進し、カーボンニュートラルな未来社会の実現に貢献します。