日本初!ブロックチェーン上の“再エネ使用実績データ”をNFT化
~福島県の酒蔵と実証事業を実施~
2022年08月23日
株式会社エナリス
株式会社エナリス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:都築実宏、以下、エナリス)は、2022 年8 月より、福島県の合資会社大和川酒造店(福島県喜多方市、社長:佐藤雅一、以下、大和川酒造店)と協働で、日本酒を製造する工程で使用する再生可能エネルギー使用実績データを基にNFT を発行し、その有効な活用方法を検証する実証事業を実施します。
ブロックチェーンを使ってトラッキングした再エネ使用実績のNFT 化は、日本で初めての試み [1] となります。エナリスは、再エネ価値のNFT 化によって、脱炭素社会の実現に寄与する新しいビジネスモデルの構築を目指します。
NFT とは、Non Fungible Token(非代替性暗号資産)の略称で、コピーできない唯一無二のデジタルデータのことです。ブロックチェーンの仕組みを利用して、「データがオリジナルであること」と「データの所有者が誰であるか」を証明できるNFT は、デジタルデータに資産的価値を与える技術として注目されています。NFT の取引市場は、2022 年度約4,200 億円規模から、2027 年までに約1 兆9,000 億円規模にまで成長する [2] と言われています。
今回実施する実証では、エナリスのブロックチェーンプラットフォームを使って記録した日本酒の製造工程の再エネ使用実績データと大和川酒造店の画像データ等を組み合わせてデジタルアートを制作し、NFT 化します。どこで生まれた再エネを、いつ、どれだけ使用したかなどの情報によってデジタルアートの仕上がりは変わるため、NFT の仕組みと掛け合わせ“再エネ使用を証明する唯一無二のデジタルアート”が発行されることになります。
今回の実証では“再エネデジタルアート”の発行に留まらず、NFT 取引市場でどれくらいの価値がつくのか、あるいは日本酒を購入したお客さまへの付加価値として有効かなど、その活用方法についても検証を行います。
脱炭素社会実現を目指した取り組みの一つに、個別製品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体を通した温室効果ガス排出量を表示する「カーボンフットプリント(CFP)」がありますが、見える化や消費者への訴求が難しいことなどが課題となっています。エナリスでは、今回の再エネ使用実績のNFT 化の技術を将来的に個別商品・サービスまで落とし込むことによって、CFP の課題解決にもつながるものと考えています。さらに、「環境貢献価値の所有」を実現することによって、消費者側の環境貢献価値への意識を変え、環境貢献価値を軸とした新しいビジネス発展のきっかけになればと考えています。
エナリスは、再エネ主力電源化推進に寄与するイノベーションを生み出し、社会の脱炭素化に貢献します。
[1] 当社調べ
[2] マーケッツアンドマーケッツ社調べ