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活動報告

リモート×出社=ハイブリッドワークを推進中

2023年03月09日

 関東地方に大雪が降った2月のある日、急遽、在宅ワークを推奨することにした企業を紹介するニュースを見て、コロナウイルス感染拡大により急速に進んだリモートワークが別の形で役立った事例だなと思いました。

 世の中の働き方は多様化しています。エナリスは、当社のお客さまや従業員にとってどんな働き方がよいだろうかと悩んだ末に、原則週2日出社と在宅でのリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークという形を取り入れることにしました。

 しかしながら、「ハイブリッドワークを活用する」ってどういうことなんでしょうか?今回は、当社のハイブリッドワークについてちょっとご紹介しながら考えてみました。

ある部はどんな感じで働いてる?

 まずは、実際にどんな働き方をしてるのか、従業員に話を聞いてみることにしました。聞いてみたのは東京オフィスで働くサービス運用部の鈴木円。サービス運用部は、お客さまへの機器設置工事や修理、運用サポート、ご要望のヒヤリングなどを担当しており、20代から50代までの19名が所属しています。部署によっては所属部員の出社日を決めているところもある中、同部の社員は出社/在宅の日は本人が判断します。

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 月末月初など仕事がタイトになる時期は、ほとんどの人が自主的に出社を選択しますね。情報共有だけにとどまる会議はオンラインで開催し、みんなで議論するミーティングは対面でリアル開催するなど、その時々で使い分けています。1日の働き方もさまざま。当社が2020年11月から取り入れているフレックス制度を活用し、午前は在宅、午後は出社と1日の中でもハイブリッドな働き方をする人もいます。

▲鈴木 円 (サービス運用部)

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 部員たちは各々の業務内容に合わせて“出社の理由”を意識することで、柔軟性の高い働き方を実現しているようです。

 私も、オンラインミーティングを終えた後、「なんかよく理解できなかったけど、オンラインだったから質問していい雰囲気だったのかどうか、ようすがつかめなかったなあ」と思うこともあれば、「会議で何度も聞き返すことになりそうだから、ホワイトボードやジェスタチャーを使える対面の会議にしよう」と判断して出社会議を選ぶことがあります。逆に報告だけで終わるような対面ミーティングでは「今日はオンラインでもよかったな」と思うことも。こうした時、“会議の目的”と“出社の理由”を意識しているのかもしれません。

よく言う“雑談からアイデアが生まれる”って本当?

 出社のメリットとして「雑談の中からアイデアが生まれる」とよく耳にしますが本当でしょうか?  鈴木に尋ねると、「ありますよ」と即答。

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何か問題があって人に相談するとき、チャットだと“ぽつっ”とアイデアをつぶやくことって少ないでしょう。でも対面で話していると“ぽつっ”があり、それが問題の答えでなかったとしても、ヒントとなって“ならばこうしよう”と次のアイデア浮かんでくることがあるんです

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 何気ないつぶやきが解決の選択肢を広げてくれると。確かに、隣り合わせで座っていると、「あのさ~」と気軽に話しかけやすく、小さな話題からいつの間にか仕事の話につながっていることもあります。

 一方で、3年間という月日がITに弱い私を成長させてくれたのか、最近はオンラインでも雑談を楽しめるようになってきたというのも本音。また、電話もコロナ前に比べてよく使うようになりました。「今、ちょっといいですか?」から始まり、ちょっとした相談から確認までを、PCのように立ち上げる必要なくできる電話って便利かも!と思っている今日この頃です。

ハイブリッドでワークライフバランス向上

 ところで、ほぼ毎日出社しているという鈴木は、結局のところ出社する働き方がベターなのでしょうか!?

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いえ。私は仕事柄、毎日出社していますが、今のハイブリッドな働き方は賛同しています。例えば、家族の病院に付き添うなどのプライベートな予定に合わせて在宅を選べれば、仕事もプライベートも両立しやすくなりますからね。丸々休みをもらわなくても良いので、部署の人にも気兼ねなく言いやすくなりました。

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 働き方を選択できる環境にあるということ自体が、ワークライフバランスにつながっているわけですね。

2019年から動いていたリモートワークに向けた体制作り

エナリスはハイブリッドな働き方を実現するため、人事や総務、法務、経理などさまざまな部署が連携して基盤づくりを進めてきました。実は当社のリモートワーク環境づくりは2019年夏にさかのぼります。翌年に予定されていた東京オリンピック・パラリンピックを見据え、数十人の社員がトライアルでリモートワークを始めたのです。私もその一人として参加させていただきました。そうして1年かけて徐々にリモート環境を整えていこうとしていた2020年3月、パンデミックが社会問題となり、急遽、リモートワークの全社導入に踏み切りました。

リモートワーク実現に向けたIT環境の難しさって?

 リモートワーク実現に向けてはIT環境の整備やシステム構築が欠かせません。担当した情報システム部ITサポート課の榊山衆昭はこう話します。

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ユーザーである従業員の目線で、リモートワーク中に起こりうるトラブルを想定しながら仕組みを考えました。漏えい事故の起こりにくいセキュリティの高い環境作りと、ユーザーの利便性というのは相反するというジレンマもあるので、両立させる点に苦労がありました。また、リモートワークにあたって従業員が遵守すべき事項をシステムの観点で洗い出し、人事や総務、法務などと連携して誓約書を作るなどの業務にもあたりました。リモート環境の構築は当社にとって初めてでしたが、予期せぬことに遭遇しても、一つ一つあるべき姿をイメージして取り組んできました。

▲榊山 衆昭 (情報システム部)

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 予期せぬこととは、例えば、同じ部でも業務は少しずつ異なっており、各自のパソコンの中身や容量が異なるため、Aさんは順調なのにBさんには不具合が起こるということがあったそうです。最初は原因がわからなかったものの、一つ一つ分析して解決していったのだとか。
おそらくどの企業のIT担当者もこういった場面に遭遇しているのかもしれませんね。AIが人の仕事を代替するなどと言われますが、ハイブリッドワークといった前例のないことに対してはやっぱり人の手も必要になるのでしょうか。

 ところで現在、リモートワークの環境づくりは一段落したという感じでしょうか?

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システム環境面での課題は今もあります。リモート環境での常時のユーザサポート方法の見直しのほか、社員のITリテラシーを向上させることでセキュリティレベルをアップし、継続的にリスクを減らすことも課題です。より利便性の高い仕組みを作っていくことも必要だと思っています。できるだけ従業員が手間をかけずに安全な環境で仕事ができるようにしていきたく、それが業務効率の向上にもつながると思っています。

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 すでに課題解決に向けた施策は動き出しています。IT音痴の私にでも理解しやすい課題解決の方法を1つご紹介しますと、ITツールや貸与されているIT機器に関するテスト(e-learning)の不定期実施。これが結構大変なんです💦しっかりテキストを読まないとなかなか100点をとれない!でも、働き方を選択できる環境があるのも、安心安全のセキュリティ環境があってこそ。テストの意義にも納得したいと思います!

ハイブリッドワーク活用は、目的の明確化にもつながりうる

 こうして話を聞いてみると、ハイブリッドワークを上手に活用するコツは、仕事の目的に合わせて最適な選択をすることにあるのかもしれません。仕事の目的を明確にして在宅/オフィスを選択し、”仕事の効率”と”プライベートの質”の両方をアップさせていきたいなと思いました。一方で、ITに関しては、セキュリティの高い環境作りとユーザーの利便性の両立のジレンマに悩み、チャレンジは続くのかもしれません。

 ところで、エナリスは2022年12月、総務省が主催する令和4年度「テレワーク先駆者百選」に選定いただきました。
素直にうれしく思うと同時に、ハイブリッドワークの活用について改めて考えてみた今、選定いただいたということは、仕事の目的やお客さまへの貢献を一層意識していかないといけないということなのかなと思いました。
 これからも、働き方の1つの選択肢であるテレワークを上手に活用し、世の中の役に立てる企業に成長していきたいと思っています。

写真はすべて©ENERES

取材・文責 エナリス広報部

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