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活動報告

リニューアル!「FALCONⅡSYSTEM」開発者インタビュー

2021年12月10日

2021年8月18日にリリースしたエネルギーマネジメントサービス「FALCONⅡSYSTEM」。電力使用量の見える化や温湿度・CO2濃度を踏まえた空調・換気の自動制御機能など、企業の省エネ活動を支援するサービスです。

初代「FALCON SYSTEM」は、社会が電力不足に陥り、企業に節電要請が発令された東日本大震災後に、企業の節電を支援するサービスとしてリリースしました。今では当たり前となっている多拠点の電力使用量の管理機能や、電力使用量の予測をして節電設定値を超えそうになるとアラートでお知らせする機能を搭載している点が当時は新しく、多くの企業に導入いただきました。

その後継となる「FALCONⅡSYSTEM」は、どのような進化をしているのでしょうか。開発に携わったサービス運用部の田中良貴に話を聞きました。

目次

開発者インタビュー

田中さん
▲サービス運用部の田中良貴 

お客さまの省エネ活動に“ずっと寄り添う”サービスに

Q なぜ「FALCONⅡSYSTEM」を開発することになったのでしょうか?

田中: 導入後も、ずっとお客さまの省エネ活動に寄り添い続けるサービスにしたかったからです。「FALCON SYSTEM」もお客さまの省エネを支援するサービスとしてリリースしましたが、導入後の運用についてはお客さまの意識に委ねるところが大きく、担当の方が代わられると活用されなくなる、といった例が少なくありませんでした。“導入したら終わりのシステム”になってしまっていたということですね。ですから、今回の「FALCONⅡSYSTEM」は、これまでと開発の視点を大きく変えました。

今回の「FALCONⅡSYSTEM」は、お客さまの省エネ活動のPDCAをまわすためのツールとして使い続けていただけるように、運用をサポートする機能を充実させました。もちろん、より手間なく、快適に省エネをしていただけるような機能拡充も行っています。お客さまの「あったらいいな」を詰め込んだ、とても欲張りなサービスになっていると思います。

Q:運用をサポートする機能というのは具体的にどういったものですか?

田中: 例えば、「ウィークリーレポート」です。電力使用量やデマンド実績値など、前週の使用状況を毎週レポート配信するサービスですが、週ごとの比較もできるので、自社内でPDCAをまわす際の材料として役立てていただけます。お客さまに活用していただきやすいように、レポートも“見やすさ、わかりやすさ”にもこだわってつくりました。

他にも、お客さまの省エネ活動を当社がお手伝いする「運用サポートサービス」や、障害発生時に無償でメンテナンスをお受けする「メンテナンスサービス」などがあります。

将来的にはVPPサービスとの連携も

Q:政府が2050年カーボンニュートラルを宣言したことによって、企業の脱炭素への取り組みも加速してきていますね。省エネに力を入れる企業もさらに増えるのではないかと思いますが?

田中: そうですね。脱炭素に向けて、省エネの取り組みは重要になってくると思います。だからこそ、導入して終わりのサービスではなく、導入後もずっとお客さまに寄り添い続けるサービスであることが重要だと思います。

脱炭素化の機運の中で、再生可能エネルギーや分散型電源などを従来のエネルギーシステムに上手に取り込んでいくことが必要になっていきます。エナリスが積極的に推進しているVPP(注1)の取り組みなどもその一翼を担うものです。今回リリースした「FALCONⅡSYSTEM」は、VPPとの連携なども視野に入れており、今後必要とされる機能をどんどん拡充して、お客さまに提供していく予定です。

注1:Virtual Power Plant=仮想発電所の略称。複数の分散型電源を、ICTを活用しひとつの発電所のように統合・制御し、電力の需給バランスを調整する仕組みです。

サービス運用部メンバー
▲共に開発に携わったメンバー。右から同部運用二課の加納道広、田中、小林和樹

今後の FALCONⅡSYSTEM

脱炭素への企業の意識が高まる中、“省エネ”は企業がすぐに取り組める非常に身近なソリューションであると言えます。上手な“省エネ”は、電気代の削減にもつながります。

インタビュー中に触れられた「VPP」は、お客さまが保有している蓄電池や自家発電機などの電源を有効に活用して、世の中の不足する電力の補充に役立てるための仕組みです。エナリスでは、この「VPP」のための技術開発やスキーム開発に力を入れており、「FALCONⅡSYSTEM」も今後連携していく予定です。どうぞご期待ください。

写真はすべて©ENERES

取材・文責 エナリス広報部

※インタビュー時は、マスクを着用し、換気、社会的距離の確保など感染対策を行いました。撮影時のみ、マスクを外しています。

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