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我が家の“環境価値”を捨てたらもったいない!

2024年04月10日

マグロが捨てられた時代

マグロはその昔、捨てられて食卓に上がらないような魚だったそうです。

こんな話題が出たのはお寿司屋さん。
インターネットで検索してみると、確かにそうした情報がちらほら。
新年早々の初競りと言えばマグロがニュースになり、好きな寿司ネタと言えばマグロを挙げる人が多い中、意外でした。
マグロを口に入れながら、思わず「もったいないねー」

どのようにしてマグロが市民権を得たのかは諸説あるそうですが、
傷みやすかったマグロをおいしく食べられるようにという生産者の努力や、
マグロのような赤身の魚を食べたいという消費者の“推し”もあったんでしょうね。

電力業界では、住宅PVが生み出した環境価値が捨てられている

“その価値に気づかずに捨てられているもの”といえば、電力業界にもあります。
それは、住宅の太陽光発電設備(PV)により発電され、自家消費した電力の持つ“環境価値”。
“環境価値”という言葉は耳慣れないかもしれませんが、PVは“電気の価値”のほか、CO2(二酸化炭素)を排出しないという“環境価値”を持っています。

この環境価値。
企業はいま、非化石価値取引市場から環境価値を買っています。
あるいは環境価値付きの電気料金メニューを契約するなどしています。

こうした“環境価値”は、住宅に設置された太陽光発電も生み出しています。
発電した電気は家庭で自家消費されますが、“環境価値”は顕在化する手段も取引する手法も一般には広く認知されておらず、その結果、日の目を見ることなく、捨てられているのです。
かつてのマグロのように・・・。

住宅に設置されたPVが生み出した“環境価値”を地元観光ツアーに届ける

当社は最近、パートナー企業さまと共に、家庭で生まれた“環境価値”を使った取り組みをスタートさせました。

沖縄県宮古島市内の住宅などに設置された屋根上太陽光パネルから生まれた“環境価値”を、国が認めた『J‐クレジット』という証書に変換し、沖縄県のツアー会社に購入・活用いただくという取り組みです。
宮古島市内で生まれた“環境価値”を、宮古島ツアーで使ってCO2を相殺(オフセット)するという、“環境価値”の地産地消サイクルの実現です。

こうした取引が、太陽光パネルを設置する家庭のモチベーションとなり、ツアーに参加した方がカーボンニュートラルを意識する機会になればいいなと思います。
日の目を浴びなかった住宅の“環境価値”が脚光を浴び、生み出したい人と欲しがる人が増えていけば、カーボンニュートラルも身近になっていくでしょう。

我が家の“環境価値”が地域のカーボンニュートラルに貢献する。
そんな時代が来るよう、たくさんの方と手を組んで、取り組みを広げていきたいです。

文責 エナリス広報部

エナリスジャーナル